作品紹介
古くて新しい (Re)
古くて新しい (Re)
古くて新しい(Re)は、愛知県東栄町(北設楽郡)にある築130年の古民家を再生したプロジェクトです(2022年竣工)。東京でイタリアンのシェフをされていた施主が、田舎への移住と自給的な暮らしを目指して取得された住まいです。
建物の状態が非常に良好だったため、施主のご希望で宮大工に施工を依頼しました。ホゾ穴を木で緻密に埋めていく伝統的な木組みの技術を採用し、古民家本来の構造美を活かしています。
設計の核になったのは、ミニマルな暮らしを好む施主の「壁の色を全室一色にしたい」という強いこだわりです。和室の掛け軸スペースや床の間、襖紙までを含め、すべての壁をクリーム系の白一色で統一しました。要素を削ぎ落とすことで、空間が現代美術館のホワイトキューブのように抽象化され、「単色にするだけで空間がモダンになる」という発見が生まれました。
単色の壁を背景にすることで、古い梁や木組みの美しさが一層際立ち、古さと新しさが共存する空間に仕上がっています。状態の良い古民家を丁寧に再生したこの住まいは、関わった職人全員が「いい家だね」と口にするほど、施主・職人ともに誇れる仕上がりとなりました。